龍―RON―(27)

秘宝・黄龍玉璧を追って、ていとともに列車で北京へと向かう龍。
北京で別れる予定のていと、しばしの幸福な時を過ごす龍だったが、同じ車中にはその命をねらう刺客が! 日本憲兵による荷物検査をかいくぐり、暗殺の機会をうかがう刺客に対し龍は…。
満映の映画に疑問を感じたていは、現地の人間が集まる地元の映画館を見て回る。
そこで目にしたのは、上海製の中国映画に熱狂し、涙する観客たちの姿だった。
翌日、ていは満映の甘粕理事長の部屋へ呼びつけられる。
満映の映画の問題点に気付いたていに、甘粕が命じたのは…。
息子・冬馬のふとした表情に龍の面影を求めつつも、卓磨との親子三人の時間に幸せを感じる小鈴。
一方、龍が生きていることを小鈴に言えなかったていは、龍に「どこかに自分の子どもはいないか」と尋ねる。
日本から脱出した時の記憶を失っている龍は、はっきりと答えることができず…。
てい監督作品「狼争虎闘」の巡回上映班に加わった龍と曹徳豊は、満州国内を移動しながら秘宝を持ち去った鳳花の行方を追っていた。
同じころ、満映の甘粕理事長は、龍の叔父・卓磨と財界の実力者・愛川を呼び出し、秘宝探しの資金援助を依頼する。
戦闘機で逃亡をはかる鳳花に、曹は恨みを込めて銃撃を浴びせる。
だが戦闘機は上空に飛び立ち、鳳花は、曹を撃ち殺すよう操縦士に命令。
銃弾を受け片足を吹き飛ばされた曹は、止血しようと駆け寄った龍に自分を殺して欲しいと頼むが…。
続きはこちらから⇒ttp://www.ebookjapan.jp/shop/book.asp?sku=60017302